ファイルを開く、リサイズ、PNG/JPG保存、4種ZIP、通常のSVGトレースはローカルブラウザで処理されます。「AI編集を実行」または「AI補助SVG」をユーザーが直接押した場合にだけ、AIリクエストの処理が始まります。
ローカル処理とAI処理を区別してください
| 作業 | 基本の処理場所 | 画像の外部送信 | 補足 |
|---|---|---|---|
| PNG/JPG/WebPを開く | 現在のブラウザ | なし | canvasへデコード |
| PDF・PDF互換AIファイルを開く | 現在のブラウザ | なし | PDF.jsで最初のページをレンダリング |
| リサイズ・透かし・ZIP | 現在のブラウザ | なし | 出力ファイルも端末上で作成 |
| 通常のSVG変換 | 現在のブラウザ | なし | ImageTracerベースでpathを生成 |
| AI画像編集 | ブラウザ+DrowPack Worker+AIプロバイダー | あり | 現在のcanvasとプロンプトを送信 |
| AI補助SVG | AIで画像を単純化後、ブラウザでpathへ変換 | あり | AI出力がSVGトレースの入力になる |
ここで「AIファイル」という言葉は、2つの意味で混同されることがあります。Adobe Illustratorの.aiファイルをPDF互換方式で開くことは、生成AIへのリクエストではありません。生成画像モデルを使うのは、別のAI編集ボタンを実行した場合だけです。
AI編集リクエストの実際の流れ
- ユーザーが指示文を入力して実行します。空のプロンプトは送信されず、現在のサーバー上限は1,200文字です。
- 現在のプレビューcanvasをPNGにします。長辺が511pxを超える場合、縦横比を保つ高品質リサンプリングで縮小します。
- 同一オリジンのDrowPack APIへ送ります。Workerはリクエスト形式、画像の種類・サイズ、オリジンを検査し、1分あたりのリクエスト数を制限します。
- 設定されたAIプロバイダーへ推論を依頼します。現在のデプロイではCloudflare Workers AIの画像編集モデルを使用します。
- 返された画像をcanvasへ表示します。ユーザーが結果を直接確認した後、保存、通常のSVG変換、AI補助SVG変換のいずれかを選びます。
511pxは元ファイル自体を書き換えるサイズではなく、AIリクエスト用コピーの長辺上限です。AI結果をcanvasへ適用すると、その後の保存とSVG変換は結果画像を基準に行われます。小さな文字や精密なロゴがAI編集後に変わることがある、重要な理由でもあります。
現在のプロバイダーとモデル
2026-07-19にライブのAIステータスエンドポイントで確認した値は、プロバイダーcloudflare、モデル@cf/black-forest-labs/flux-2-klein-4b、状態available: trueです。デプロイ設定は今後変わる可能性があるため、実際に使う前にステータス応答も確認してください。
Cloudflareの現行ドキュメントでは、Workers AIの入力・出力などをCustomer Contentとして説明し、明示的な同意なしにモデルの学習やCloudflare・第三者サービスの改善へ使用しないとしています。提供モデルには第三者のライセンス条件が適用される場合があるため、最新のプロバイダー文書を優先してください。
保存とログの境界
DrowPackのAI処理コードには、アップロード元画像やAI結果をR2、KV、Durable Objects、または別のアプリケーションデータベースへ保存する段階がありません。API応答にもCache-Control: no-storeを使用します。ただし、ネットワークとAIサービスの運用過程でCloudflareがリクエストを処理するため、「どの外部システムもデータを処理しない」という意味ではありません。
身分証明書、口座・住所、医療情報、非公開の契約資料、同意を得ていない顔など、外部AIでの処理が不適切なデータはAI機能へ入力しない方が安全です。このような画像にはローカル機能だけを使うか、先に機密部分を取り除いてください。
AIが保証しないこと
画像編集モデルは、指示を解釈して新しいピクセルを生成します。入力と出力の意味が似ていても、すべての要素が正確に維持されるとは限りません。
- 人物の顔、指、視線、身体の比率
- ロゴの形、商標の正確な形状、QRコード
- 文章、数字、署名、小さな文字
- 色値、透明度、線の太さ
- 著作権、肖像権、商標権を含む利用許可
- 事実性、実際の出来事または人物を正確に描写しているという保証
元画像とAI結果を重ねるか、顔、手、文字、ロゴを拡大して確認し、重要な作業ではAI編集前の元画像を別に保管してください。AI出力は修正案または下書きと考え、最終的な公開責任はユーザーにあります。
責任ある利用の基準
- 自分で作成した画像、または編集許可を得た画像だけを使う
- 識別可能な人物を編集するときは、本人の同意と文脈を確認する
- 他人になりすます、詐欺、嫌がらせ、名誉毀損に利用しない
- 同意のない性的合成物、児童性的虐待・搾取コンテンツ、違法コンテンツを作らない
- 政治・社会的事件の加工画像を事実であるかのように配布しない
- AI結果であることを隠すと誤解が生じる場面では、AI使用を明示する
禁止範囲と権利上の責任については、DrowPack利用案内もあわせて確認してください。
AI補助SVGの出所表示
AI補助SVGの処理では、AIで単純化した画像をもう一度pathへトレースします。DrowPackは通常のベクターと区別するため、結果のファイル名をartwork_ai_vector.svgとし、SVGルートにdata-drowpack-ai-assisted="true"を記録します。使用モデルの情報がある場合はdata-drowpack-ai-modelにも残し、内部metadataへパイプラインの種類を記録します。
この表示は、結果の品質や権利を認証する署名ではありません。後からファイルがどの処理経路で作られたかを追跡し、通常のSVG結果と混ざらないようにするための出所情報です。
実行前のチェックリスト
- この作業には本当にAI編集が必要か。ローカルのリサイズやSVG変換で十分ではないか
- 画像に、外部サービスへ送ってはいけない個人情報が含まれていないか
- 元画像と人物について、編集・配布する権限があるか
- プロンプトにパスワード、連絡先、非公開情報を入力していないか
- 元ファイルを別に保管したか
- 結果の顔、手、文字、ロゴ、色を自分で確認する予定があるか
